緊張しながら伝えると、
「れいちゃん心臓バクバクしてる!」
と笑う声が腕の中からして、
「人が真剣に…」
少し腹が立って、
桃奈さんの頬を右手で挟んで目線を合わせるようにすると、
目があった桃奈さんの目から綺麗な涙が流れてて、
嬉しそうに笑ってる。
「…何涙?」
「…嬉し涙以外ないじゃん!れいちゃん、こんな面倒だし遥ばっかりな私だけど、彼女にしてください!」
っ…
俺が目を見て頷くと、
桃奈さんがまた抱きついてきて、
俺の首筋あたりに頭をグリグリと押しつけながら、
「れいちゃん、ありがとう〜ふふふ〜」
と嬉しそうに笑う。
…俺も自分の頬につたう嬉し涙を桃奈さんに気づかれないように拭って、
力強く抱きしめ返す。
絶対大切にする。