動きやすい格好だけど、

はるちゃんのお姉ちゃんとして恥ずかしくないように意識して準備をして、

いざ出発!

駅でいつものメンバーと待ち合わせして、

体育館に向かう。

「もう遥くんも引退かー」

晴翔の言葉に私はムキになる。

「今日の試合全部勝って、また次の大会に続くの!まだ引退じゃない!」

「落ち着けって、総じて引退試合って意味で言ってるって。てか、桃奈が緊張しすぎじゃない?」

「わかる、桃奈が1番緊張してるよね!」

綾と晴翔に軽く笑われる。

悔しいけど事実だよー!

昨日はるちゃんはちゃんと寝てたのに、

私は無駄にお金の計算したり、夜更かししちゃったもん!

ぞろぞろとみんなで体育館に入って二階のギャラリーに上がる。

二階からフロアを見ると選手がアップを始めてて、

はるちゃんとれいちゃんが気付いて挨拶してくれる。

頑張ってと念を送って、見守る。

こそこそと聞こえる声。

「遥先輩可愛いー、でも萌愛先輩とお似合いだよね!」
「成瀬先輩ダントツでかっこいい。彼女に立候補したい…」

うんうんわかるわかると頷いてたら、

「てか横の集団もイケメンばっかだよね」

と聞こえて、

頭を抱える。

そうだみんな顔いいんだ…

「みんな、れいちゃんとはるちゃんの試合だからね?」

私の言葉にわかってか分からずか、

へいへいと返事が返ってくる。