家に帰って、今日のバイトの服を片付けないと…と思いつつ、

さっきまでのことを考える。

あぁ、ちゃんと考えなきゃ…

でもとりあえずやることやらないとはるちゃんが戻った時心配かけちゃう…

バイトの服を取り出したら、

何かが落ちる。

「なんだろ…」

可愛くラッピングされた小さなそれを手に取る。

…あ、れいちゃん。

カイロと反対のポケットにも何かを入れていたのを思い出す。

ラッピングについたメッセージカードには

『メリークリスマス!頑張りすぎな桃奈さんへ』

と書かれてあって、

中を開けると、

可愛いパッケージの今流行のハンドクリームとリップが入ってた。

…敵わないなぁ。

れいちゃんはいつもまっすぐで眩しい。

私は、よしっ、と一人呟いて長文のラインを洸に送りつけた。

これが今の私の気持ち。

これが今のありのままの私。

不思議と楽に感じて、

自分の部屋の自分の机の引き出しを開ける。

中にはラッピングした袋。

…渡してもいいかなあ。