みんなが帰ったあと、勇気を出してはるちゃんに声をかける。

「あの、はるちゃん…少しだけ時間いい?」

はるちゃんは、嬉しそうに、

ダイニングテーブルの向かいに座る。

「いくらでも!」

「えーっと、あのね、」

爽くんのおかげで整理できた気持ちをゆっくり話していく。

「それでちょっとなかなか話せなかったんだけど…ごめんね。」

「俺姉ちゃんは頑張りすぎだと思うから本当にもっと頼ってほしいし、なんなら俺をほっといてくれてもいいんだよ?姉ちゃんがご飯行きたい時とか行ってきてもいいからね?」

「うん、ありがと。」

はるちゃんは最後にこっと笑って、

「話してくれてありがと!」

と言ってくれる。

泣きそうになる。

なんて思ってたら、

「で、爽くんって彼氏?」

と、唐突に突っ込んでくる。

まぁ、確かに気になる…か。

「ううん、私をいつも元気付けてくれるヒーローだよ。」

「ふぅーん…『爽くん』さんは彼女いないの?」

考えたことなかったな。

今度聞いてみよう。

私の様子を見て、

「あのね、姉ちゃんは一度気を許したら距離感バカになるんだから、もう少し気をつけてよ?」

と怒られる。

謝って少しの沈黙のあと、

はるちゃんと目が合う。

二人で笑い合う。

「姉ちゃん俺の姉ちゃんは、最高の姉ちゃんだよ。ありがと!」

流れた涙を拭ってたら、

「あ!玲司も心配してたから気が向いたら話してあげて!」

と言われてうなずく。

心配させちゃったかな。