爽くんの背中を押してリビングまで連れて入れば、

お邪魔します、とようやくソファに座ってくれる。

「はい、爽くん。」

「ん、ありがと。もう大丈夫そう?」

「うん、爽くんのおかげ!今まで甘えすぎててごめんなさい…」

「ふふ、よかった。」

二人で関係ない話をして、

爽くんがそろそろとソファから立ち上がったから、

お礼を改めて伝えて玄関に見送りに行く。

爽くんが帰って、

すぐにはるちゃんたちが帰ってきたから、

片付けできてないまま迎え入れる。

れいちゃんだ…

久々のれいちゃんに少しドキッとする。

…爽くんに相談したからかな。

挨拶を軽く返して、

ご飯を食べ始めたら、

コーヒーにはるちゃんが触れる。

まだはるちゃんには爽くんのことを説明できてないから、少し動揺してしまう。

そしたら急にれいちゃんに腕を掴まれる。

約束の話。

…やっぱりそういうことなんだろうか。

でも…昨日みんなの温かさに気づけたばかりで、

まだ自分の恋愛に向き合う余裕がない。

…真っ直ぐに見つめてくるその瞳は眩しい。

羨ましい、と思って、口から出た言葉にれいちゃんの目が少し開かれる。