「花が亡くなった」

担任の言った言葉がざわついたクラスに響いた。
『 え…? 』「どういうこと…?」
クラスがまたざわつく。
「…昨日、最近出没している通り魔に後ろから刺されたらしい…」
その一言でクラスが静かになる。
俺も信じられなかった。
  その日のことはあまり覚えていない。「花が…死んだ」そんなことを考えながら帰路に就いていた。
そのとき…俺は急な痛みに襲われた。
「うっ…!!」
俺はその場で倒れてしまった…
どうやら花を殺した通り魔にやられたらしい…
目の前が真っ暗になった…
「…」「…わ」「わたる」「渉!!」
俺は目を覚ました。
目の前には見覚えのある顔がある。
「…花?」
『そーだけど?』
「なんでここに…?」
『いちゃダメなの?』
「だって死んだはずじゃ…?」
『…あんた寝て起きて人を死んだことにしないでよね!!』
「ごめん。」
「ひとつ聞いてもいいか?」
『なによ?』
「今日は何日だ?」
『12月の4日よ』
どーやら俺は1週間前にタイムスリップしたらしい