ハルの贈り物


それは、絶対にやってはいけないこと。

自分から内側を相手に譲ってしまったんだから。

勝負から…逃げていた……。


「僕…。引いたんだよね。あの時。……逃げてた。」


駿くんの顔は今にも泣きそうな、そんな表情をしていて。

その顔を見ていると、思い出してしまった。

中学の頃の自分を。


「一緒だよ。」


「え?何が…?」


「私も、怖かった。人と関わるの。実は、中1の二学期から、私……ほとんど学校行ってなかったんだ〜。」


「え…?」


「私が、喘息なって、陸上辞めたってのは知ってるでしょ?」


「うん…。」