「転んだ」



「マジか…食べにくいだろ?」



「うん、良かったら代わりに食べる?」



「いやいらない」


だよね。


「ゼリーとプリンとマカロン買ってきたから後で食べて」


そう言いながら冷蔵庫に入れてくれた。



「ありがとう。まぁ適当に座ってよ」



「それ食べさせてあげようか?」

それとは、僕が一口も手をつけてない朝食の事。



「はぁ…自分で食べるよ」


フォークを持って魚を食べれるサイズにして

1口。


点滴が右手にあるせいで、管が邪魔で

食べずらい。



なんとか時間をかけて半分以上は食べた。



「看護師さん来るんだろ?」



「うん、もう少ししたら薬持ってきてくれる」



「昨日の夜さ、海都の父…院長にあったんだけど」

持っていたフォークが落ちた。



「今日時間を作ったから会いに行くって」

近藤が落ちたフォークを拾ってくれた。



「ごめん。ありがとう」



「いや、一応言っておこうと思って」



「うん」