胸ポケットからPHSをだして
震える手で、適当に履歴の1番上の人に連絡を入れた。
「先生!!陽菜ちゃん見つかりましたか?」
あぁ、山岸さんだ。
合ってた…
「ゼェッ病院…出てゲホッ……ゴホゴホッ公園…の」
自分の体からヒューヒュー聞こえててくる。
全然伝わらないなぁこれ。
「にっしーが喘息の発作で!!吸入器持ってなくて、今公園の林の裏なんだけど、病院の裏庭と繋がっているから来て下さい」
陽菜ちゃんにPHSを取られて、僕の代わりに山岸さんに連絡してくれた。
どっちが患者か分からないな……
「ハァッ…ハァよし…」
立ち上がって
「陽菜ちゃ…ゴホゴホッちょっ…ゲホッ…と肩貸して」
病院の裏庭の方まで手を貸して貰って
なんとか病院の裏庭が見える場所まで来た。
