「走った方早い…」
エレベーターの横にある非常階段を駆け下りて
1階に行き、そのまま病院を出た。
「ゴホッ…ケホケホッはぁっ…ゴホッはぁ…」
公園につくともう体力が…
肩で息をしながら、陽菜ちゃんに電話をかけた。
子供達の遊ぶ声や、噴水の音、遊具の音。
色々な音が聞こえる中で、
♪♩♬〜
かすかに携帯の着信音が聞こえた。
音のする方に走っていくと
木が沢山生えていて、人が少なくなってきた。
大きい木が多くて、探しにくいな……
木の後ろもしっかり確認しながら探していると
「ゴホッ陽菜ちゃん?」
私服を着た女の子が膝を抱えて俯いていた。
声をかけてみると
「にっしー?」
顔を上げた女の子は陽菜ちゃんだった。
