「よし」
今日はきつねうどんにしよう。
券売機で券を買って
「おばちゃん、いつものネギなしね」
食堂のおばちゃんに券を渡した。
「西崎先生若いんだからもっと食べないと」
「昼休憩色々あって短くなっちゃって…」
「お医者さんは大変だねぇ…はいおまち」
「ありがとうございます」
トレーを受け取って近くの空いている席に
腰掛けた。
「ハァ……」
どうして僕はこんなにも断れないんだろう……
頭を抱えていると
「前いい?」
視界に入ってきたのは、消化器内科で僕の同期の太一。
「どうぞ」
「海都はそれだけ?」
「うん」
太一はAランチの唐揚げ定食。
ここの唐揚げ美味しいから頼む人が結構多い。
「いただきます」
うどんに乗っている油揚げを1口。
うん。
甘くて美味しい。
うどんの汁も油揚げの汁と混ざりあって
いい味だしてる。