「海都君が1番手のかかる患者さんだからね」



「否定は出来ません…」



「はい吸ってー」


ゆっくりと浅い呼吸を繰り返して

すぐに聴診は終わった。



「大丈夫ですよね?」



「そうだね。でもそれで調子に乗らないこと。何回も言うけど、周りは目を光らせてるからね」



「はい…」


院長が父さんって分かってから、ほかの先生まで気を使いだして、逆に気まづい。

郁人は全く気にしていない様子だったけど。



まず郁人と双子だと言うことも知らない人が多くて、そこにも驚かれた。



周りの人が知っているから、皆知っているとばかり思っていた。