「お前やめろって!!」
涼宮君には悪いけど、もう無理。
何も考えたくない。
「くそっ西崎ごめん」
思いっきり殴られて、手すりから離れて
屋上の地面に叩きつけられた。
「お前に死なれると困んだよ。俺達の話し相手がいなくなるだろ」
「ゴホッ…僕以外にもヒュー…いるヒュー…よ」
胸ぐらを掴まれて、体を起こされた。
「お前じゃないとダメなんだよ」
「ハァ…僕ハァ…ゴホゴホッじゃゼェッ…ダメハァ…ゼェハァハァ」
視界が歪む。
身体中に重たい重りが乗っかっているみたいだ。
「お前が言ったんだぞ。いつでも相談乗るって。まだ相談乗ってもらってないからな」
そういえばそうだ。
他にも話を聞くって約束した人沢山いるんだ。
「これ使え」
口に当てられたのは吸入器。
もうここまで来ると役に立たないけど…
スッと吸い込んでは見たけど変わらない。
「俺誰か呼んでくるから動かず待ってろよ!」
キュッ
涼宮君の袖を掴んだ。
「なんだよ?」
「走ハァッ…ハァらヒュー…ないヒュー……ヒュー…で」
「チッ分かってるよ」
手を離すと、すぐにいなくなった涼宮君。
本当に大丈夫かな?
座っているのも限界で、地面に倒れた。
苦しさでもう死にそうだ。
あぁ…
やっぱり死にたくないな。
涙が頬を伝って地面に落ちていく。
目を閉じて、意識を失った。