「ヒュー…母……ヒュー…さん?」


ゆっくりと痛む首を右に向けると

何かが身体に刺さって、

血まみれでガラスに頭を突っ込んでいる母さんがいた。



「母さん!!!ゲホゲホッ…ヒューゲホッヒュー…ヒュー…」


嫌だ。

嘘だ。


母さん。





目を覚ますと、病院のベッドの上だった。


体のあちこちに吸盤みたいなのが付けられ

頭や足。右腕には包帯が巻かれていた。



母さんはどうなったんだ!?


誰かいないの?


酸素マスクを外して、言うことを聞かない

体を無視して


ベッドからずり落ちた。