「刺すからね」
ジンジンと痛みが広がってくる。
手の甲に刺された点滴を
テープで固定された。
「終わるまで寝てていいから、抜いて帰ろうなんて考えないように」
持田先生と新島先生が出ていくと
郁人がようやく、おりてくれた。
「苦しくないか?」
「うん」
「点滴終わったら起こしてあげるから寝てたら?」
最近あんまり眠れてないから眠いし、
疲れたから目を閉じて休みたいけど
またあの夢みたら嫌だし……
「大丈夫だから、ゆっくり休みな」
僕の瞼に手を添える郁人。
真っ暗だ。
ゆっくりと夢の世界におちていった。
