「わかった。私 ずっと博幸に 付いていく。」

私は 迷いを 払うように

軽く 首を振って 博幸に言う。


じっと 私の言葉を 待っていた博幸。

真っ直ぐ 博幸の目を見て 私は 頷く。


その時 博幸の目が 赤く潤んでくる。


「雪穂… ありがとう。本当に ありがとう…」

博幸は 私を抱き締めた。

博幸の胸は 大きく 波打ち。

背中を包む腕は 小刻みに 震えていた。


「……ひろゆき…うわぁーん…」

博幸が 泣いている…

そう思うと 私の感情は 爆発してしまい。

博幸の胸で 声を上げて 泣きじゃくる私。


博幸も 大きく しゃくり上げて。

「ゆきほ…」

何度も 鼻を啜る。


2人で 抱き合って 声を上げて泣いた夜。

私は 生涯 忘れない…


私以上に 博幸も 辛かったはず。

それでも 私を選んで。

私との人生を 選んでくれた。


最初は ただの遊びだったかもしれない。

でも 私達は 離れることが できなかった。

そんな人って 滅多にいない。


やっと 見つけたのだから…