異動に 耐えられなくなったのは

私よりも 博幸の方。


それまでと 同じように

毎日 私の部屋に 寄るけれど。

博幸は なかなか 帰ろうとしない。


「雪穂が 誰かに 狙われてないか 心配。」

今まで以上に 執拗に 私を求めて。

私の胸元に いくつもの花びらを残す。


「浮気防止だよ。」

私を 膝に抱いて 何度も キスを繰り返し。


「浮気なんか しないよ。博幸だけだよ。」

私も 博幸の熱さに 溺れてしまう。