一緒にいる時間が 増えて。

私は 少しずつ 博幸のことを 知る。


「俺と妻は もう子供の為だけの関係なんだ。」

博幸には 男の子が2人いた。

「子供さん 可愛い?」

「可愛いけど。それよりも 責任かな。」

5才と3才の 男の子。


でも 博幸と奥さんは 

4年前までは 上手くいっていたはず。

子供を作るくらいには。


「長男が 生まれてから ずっとすれ違っていて。2人目が欲しいからって 強引に抱かされて。計算した日に。俺 子供を作る道具?」

「でも。子育てって 大変なんじゃない?博幸 手伝わなくて いいの?」

「手を出すと 怒られるから。余計なこと しないでって。年中 自分の実家に行って。手伝ってもらってるから。いいんだ。」


博幸の言葉を 全部 信じたわけじゃないけど。

博幸が 奥さんのことを 悪く言うと

私は 嬉しかった。


私なら そんな風には しない。

いつも 博幸を一番に 考える。


そんな優越感が 私を 支えていた。