6時きっかりに起床。それから22時に就寝するまで、自分の自由になる時間は1秒たりとも与えられない。


レッスン、レッスン、栄養管理の行き届いた味のしないご飯を食べたら、またレッスン。


厳しすぎる毎日に嫌気がさし、志半ばでやめていった仲間たちも少なくはなかった。


だけど私は。


3年間やり遂げた。達成感と少しの寂しさを胸に、もう2度と着ることはないだろう制服に袖を通す。


白を基調としたその制服は、ちょっと見ないくらい派手な赤色のリボンで締められている。


巻き残すことがないように毛先までしっかりコテを当てれば、うん、可愛い。


鏡には文句なしの美少女が映っていた。