ぱさり。


とまるで紙人形か何かのように、力を失った真央が倒れ込んで、講堂は静寂に包まれた――、


と。


「……おや?」


沈黙を破ったのは堂々だった。


軽く首を傾げながら、舞台上で倒れこむ真央の元へ足を運ぶ。


死んでなお、真央を侮辱しようというのか――それだけは許さない! と1歩踏み出しかけた私を止めたのは、堂々の次の一声だった。


「まだ、死んでないですね」


衝撃で頭部の一部を失い、頭から煙をたなびかせてさえ、真央は生きていたのだ――!


よく耳をすませば、荒い息が聞こえる。痛みを身を焦がして、でも真央はたしかに生きていた。