アイドル絶対殺戮戦線

「では、よろしいですね?」


「……は、はい」


生まれたての小鹿のよう、なんて形容詞を使う日が来るとは思わなかったけれど。


その形容詞がぴったり当てはまるくらいに、浦安さんはとめどなく小刻みに震えていた。


恐怖からくる涙を拭う間もなく、スカートの裾をぐしゃぐしゃに握りしめている。


「失礼します」


できるだけ目立たないよう腰を落として入ってきた流川先生が、さっと浦安さんの目元を拭ったと思うと、


「最期くらい綺麗でいなさい。あなたはアイドルなんだから」


そう浦安さんを諭すと、カメラの前の特等席へと押し出した。


――彼女が死ぬのを今か今かと待ち構えている、下卑た視線のその先へ。