アイドル絶対殺戮戦線

私がその知らせを受けたのは、未だ仲間の見つからない焦りを押し殺し、廊下をひた走っていたときだった。


「屋上で飛び降りようとしてるんだって……!」


食堂の前を通りがかったとき、不意に聞こえてしまったのだ。最悪の情報が。


「どういうこと!?」


血相を変えて食堂に飛び込んだ私に、生徒たちは怪訝な顔をしながらも教えてくれた。


「自殺しようとしてるんだって。小田みゆき(・・・・・)が!」


瞬間。ヘモグロビンが脳を駆け巡った。


あのとき。図書室を出るとき感じていた小さな違和感が、大きな絶望となって喉に押し寄せる。


だけどそれを吐き出している暇はない。


「あたしたちも今から見にいこうと思っててさー」


いつから人の死を娯楽と感じるようになったのか。あっけらかんと笑う生徒たちを押しのけて、気づけば私は走り出していた。


止めなければならない。小田さんを、必ず。