アイドル絶対殺戮戦線

里野さんを照らすのは、淡いスポットライトただ1つだった。


その儚い光が死へと向かう彼女を際立てているようで、歌う前だというのに涙がこぼれそうになる。


だけど私は、潤む瞳を強く押さえた。


泣かない。泣いたら里野さんの歌声が、悲しい記憶に変わってしまうじゃないか。


【最かわ天使】里野詩織のラストライブは、静寂の中はじまった。


1本のマイクを通して、講堂全体に暖かな歌声が広がっていく。