私が次に目を覚ましたとき、生徒たちの話題は神咲さんVS三門さんの試合のことでいっぱいだった。


「ねぇ、昨日どうなったの?」


気を失ってからの出来事を何ひとつ知らない私は、1年のときに同じレッスンを受けていた適当な生徒を見つけると尋ねる。


「七歌ちゃん、倒れてすぐに医務室に運ばれちゃったもんね。昨日はあれからすごかったよ」


「そうなんだ。やっぱり神咲さんの勝ち? それとも大番狂わせで三門さん?」


「ううん、神咲さんの圧勝。やっぱり氷の女王に楯突くもんじゃないね〜。おそロシアって感じ?」