堂々はいつも通り表情ひとつ崩していない。けれど、その顔には青筋が数本できている。


私は1人の奴隷を獲得する代わりに、大きな敵を作ってしまったみたいだ。


それでも第2幕を突破できたことは事実みたいで、私にはその事実さえあれば他はどうでもよかった。


ほっと息をつくと同時に講堂の天井が遠ざかっていく気がして、私はゆっくりと気を失った。


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