帰るという朔斗先輩に、機嫌の悪いお兄ちゃんは玄関まで送る様子もない。



「莉乃ちゃんさ、日向に勉強教えてもらったことないの?」



「こういうテスト期間は機嫌悪いんで…」



「ふーん」



「莉乃ちゃんは、一緒に勉強したい気持ちはあるんでしょ?」




「え、まあ、はい。」



その途端、ガシッと肩をつかまれた。のもつかの間。