医者嫌いの彼女

「あ、ご飯食べ終わったら聴診だけするから。」

仕事行く前に喘鳴だけは確認しておきたい。

そう言うと少し困った顔をして、遠くを見る亜妃。

ご飯を食べる手も止まる。

「…具合悪くなったか?」

亜妃「えっ⁇」

「ぼーっとしてるから。」

亜妃「い、いえ、大丈夫です」

そんな引きつった顔で言われてもな…。

まぁ…具合が悪いのは、
この後聴診とかしてみたら分かるだろう。

ご飯を食べ終わり、聴診器を持って亜妃の前に立つ。

膝をつき、目線を合わせる。

…顔色はそんなに悪くない。

「じゃ、ちょっとでいいから服あげて」

亜妃「…」

全く動こうとしない亜妃。

「早く、俺仕事行かないと行けないんだけど」

それでも動かず、しばらくの沈黙。

亜妃「…恥ずかしい…」

消え入りそうな声でそんな事を言い出す。

「別に脱げっていってないだろ。
それに聴診なんてもう何回もやってる。」

何を今更。聴診くらいで…。
病院で散々やったはずだが。

亜妃「…」

それでも動かない亜妃。

どうしたらすんなり診察させてくれるかな…