医者嫌いの彼女

しばらく考える。
こんな患者持ったことないから、
正直どうしていいのかがわからない。

「わかった。とりあえず今は点滴で
様子をみよう。後のことはちょっと考える。」

答えは出ないが、とりあえず熱を下げてやらないと。

「その前に採血な。そのまま寝てていいから。」

アレルギーの検査もしたいし…
結構本数いるけど、仕方ない。
採血とか久々だな、研修医以来か?
普段は看護師がやってくれるから最近は
殆どしてないが、採血は得意分野だ。

腕に駆血帯を巻く。
それと同時に明らかに全身に力が入る亜妃。

「そんなに力入れんなって。余計痛くなるぞ。」

亜妃「でも…」

「大丈夫だから。手、軽く握ってて。」

軽く手を握らせて針を刺す。
亜妃「いっ…」

「力抜いていいぞ」

必要な本数の血をとり針を抜く。

「次、点滴な」

出来るだけ、動かしても支障が少ない
腕から取りたいが…

「血管ねぇな…」

軽く腕を叩いたりして探すけど、点滴を刺せるだけの
血管がみつからない。
深いとこだと痛いだろうしな…。

採血であの反応だし…

「…甲でいっか。」

そう言って手の甲で、取れそうな血管を探す。