検査結果は正直、まだまだ入院レベル。
しかし常田先生も言うように、このまま
病院にいて改善するとも思えない。

ちゃんとご飯を食べること、無理はしない事、
薬を飲む事などの条件付きで退院を許可する。

そして夜、仕事終わりに亜妃を部屋に迎えに行き、
家に帰ることに。帰る前に再度念を押す。

「しばらくは外出禁止だからな。学校もバイトも。」

亜妃「えー‼︎大丈夫だよ。働ける!」

当たり前のことを言っているのに、
注意したそばからとんでもないことを言い出す。

「…退院取り消すぞ。」

すこし脅しをかけると、割と効いたらしい。

亜妃「う、嘘。ちゃんと大人しくしてます…。」

「わかれば宜しい。…帰るぞ」

久しぶりに2人で家に帰る。
先に部屋に入り、亜妃を出迎える。

「亜妃、お帰り」

亜妃「…ただいま。」

リビングに行くと、亜妃が倒れていた時を思い出す。

「…やっと帰ってきた。まじ挿管されたときは
俺の方が生きた心地しなかったんだからな。」

そう言って亜妃を抱きよせると、
改めて恐ろしく痩せている事を痛感する。

気づかない方がどうかしてるな。


亜妃「ごめん…」

そう言って亜妃も腕を回してくる。

…愛おしい。
そう思っていると、ふと目が合い、
自然とキスをする。

そして再確認する。

…やっぱりコイツが好きだ。