私のサヨナラを君に


 その日、彼との夢を見た。

 彼と私がお互いを認識し、彼氏彼女の関係になったあの日の夢を。

「日菜、君が好きだ」

「・・・・・え?」

 私は多分ぽかんとしている。

「日菜が好きなんだ。僕と付き合ってください」

 やばい!嬉しい!
 あれ、嬉しいはずなのに涙が出て来た。
 目の前にはあたふたして慌てている彼がいる。

「そんなに嫌だった・・・かな。ごめん」