空さんの歩く速度が少し落ちたのがわかった。 店に入ると、テラス席がギリギリみえる席があったのでそこに通してもらった。 テラス席は三席あり全て埋まっていた。 チラッと見ただけで雅暉さんがいることに気付いた。 「・・・・・・・・・いたね」 「はい・・・・・・。美舟さん、本当に帰って来たんだ・・・・・・・・・」 二人の表情はよく見えないけど、何か深刻なことが起きているのは確かだろう。 とりあえず飲み物だけ銘々頼んだ。 空さんはずっと唇をかみしめていた。 私も何も言わなかった。