「ふふ。まあ、この話はもう終わりにしよ。ケーキ食べようよ」


「・・・・・・・・・でも・・・」


「良いの! はい!! 食べるよ」


「・・・・・・はい!」


 バイト中の空さんは、あまり自分からハキハキと話す方ではない。


 こんなに空さんと話したのは初めてだった。


 空さんがこんなに色んなことを抱えていたことを知らなかった。


 私は本当に周りが見えていない。


 いつも自分のことしか見えていなかった。