なんせ、一晩大和くんと一緒にいて、そのまま一緒にここへ来たのだ。
夏休み中とは言え、平日の午前中なので人は少ない。
席に着くと、やっと一息つけたような気がした。
家にいても、大和くんがいるとやっぱり緊張してしまった。
こうやって外に出てお店の中にいると、他にも人がいるので少しだけ緊張がほぐれた。
とはいえ、前に座っている大和くんの顔はまだ見られない。
「俺は絶対フレンチトーストとブレンドコーヒー」
言葉はいつもと変わらなくても、声色で大和くんのテンションが上がっているのがわかる。
少し得意げな大和くんにほっこりした。
「私も同じのにする!」
たとえ夏でも、ここのコーヒーはホットに限る。


