ねえ、知ってる?【下】




「なんか同棲してる気分だった」


「ど、同棲??」


 隣を歩きながら大和くんがそう言った。


「うん。寝る時も起きてからもすぐに視界に苗がいるし、なんかすげえ安心した」


「確かに、家にお母さん以外の人がいるの、すごい新鮮だったよ」


「そういうのじゃなくて」


「え・・・?」


「好きな人が一緒ってのが嬉しかったんだって」


「っ・・・!!」


 そんなことをサラッと言えてしまう大和くんがずるい。


 恋愛に慣れていないせで、少しのことでドキドキしてしまう。