あんなに美舟以外の女の子に興味がなかったのに、もうどうでも良くなってしまった。
本気で思っているのは美舟だけだった。
俺はきっと、逃げ道を作っていたのだと思う。
美舟が自分の前から消えてしまっても、自分が傷付かずに済むよう、無意識のうちに行動していたのかもしれない。
苗ちゃんがアルバイトの面接に来たのはそんな時期だった。
ーーー
「雅暉くん、バイトの子。面接しに来たよ!」
「は~い。じゃあ中頼むね」
「うん!」
美舟に呼ばれてホールに出ると、そこにはめちゃくちゃ可愛い女の子がいた。
歳は確か18だったから、完全にダメな匂いがするな・・・俺。
高校を卒業してすぐの感じ。
髪を初めて染めて、化粧を覚えたての女の子。


