大学生の男と比べて、俺に勝ち目なんてないのはわかっていた。
同級生の中では身長も高い方で、174センチあったけど、やっぱり大学生はもっと身長の高い人もいるだろう。
俺より男らしくて、俺より落ち着いていて、俺とは違ってお酒も飲める。
だけど中身なら俺でも大学生の人に合わせられると思った。
いや、大学の奴より俺と話す方が楽しいと思わせてやる!
俺は毎日、和田先生に話しかけた。
和田先生が髪型を変えたりすると、すぐに気付いてすぐ声をかけた。
学校であった面白い話もした。
和田先生から俺に話しかけてくれることも増えた。
嬉しかった。
英語が得意な和田先生に、個別に質問に行って、毎日宿題を出して貰った。
和田先生に褒められたくて、一番苦手だった英語の勉強を頑張った。


