ゆっくり呼吸を整える。 胸の中で膨らんでいく、大事な大和くんへの思いを精一杯言葉にのせる。 「好き・・・・・・・・・」 蚊の鳴くような弱々しい声だった。 大和くんに、ちゃんと聞こえたかな。 恥ずかしくて言い終わってからうつむいてしまったので、大和くんがどんな反応をしているのかわからない。 周りの人の声がチラホラと聞こえてくる。 大和くんは何も答えてくれなかった。 怖くなって顔を上げた。 「ちょ、見るな・・・! 下向いてて」 「え・・・??」 大和くんは慌てて顔を背けた。