Sun × Moon ~正反対のふたりは探偵です~

 輝本はしばらく辺りを見回しながらウロウロし、気が済んだのか、中に入っていよいよ招きネコを見ることになった。

 石川が開けたドアから玄関に入る。
 靴を脱ぎ、目の前の戸を開けるとLDKのワンルームがあった。
 部屋は、まさに一人暮らし。という感じの部屋で、家具は少なく目立った家具は、ソファ、ローテーブル、テレビ、ベッド、棚、ぐらいのものしか無かった。

 そしてローテーブルの上にはこの部屋に相応しくないダンボールが2箱置いてあった。

 石川はそのダンボールを床に置き直し、蓋を開けてローテーブルの上に2つの招きネコを取り出した。

「これが、例の…」

 輝本と月乃は招きネコに近づき、じっくりと観察をした。
 その2つの招きネコは対称だった。
 片方は左手を挙げ、もう片方は右手を挙げている。

 あとは、目だ。
 左手を挙げたネコの左目だけ綺麗なビー玉のような水晶のようなものが埋め込まれていた。
 そして、右手を挙げたネコは右目だけに埋め込まれていた。

 隣を見ると、輝本も真剣な顔をして観察していた。

「輝本さん、写真撮りますね」

「うん、頼むよ」

 月乃は招きネコの写真とダンボールの写真を数枚撮った。

「石川、これ、どちらが先に置かれた方か覚えてる?」

 ふいに輝本が顔を上げた。

「覚えてるよ。左手を挙げてる方だ。」

「そうか…あと、メモも見せてくれるか?」

「もちろん。これだよ」