その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党



「ま、謙人がそれに向いているかって言われれば俺もちょっと心配だけど、一応、謙人に相談してみるよ。
じゃ、ロビンは明日、9時に会社へ来て。
その時間はまだ誰もいないと思うけど、前にバイトで働いていた女の子が一日の仕事をまとめたノートを残してるから、それを見て適当に過ごしてて。

三か月間、よろしくね」


ジャスティンは意味ありげに微笑みながら、二人を観察している。
健太郎はそんなジャスを無視して、ロビンを連れて外へ出た。
そして、一階のロビーまで一緒に下りる。
ここまで来て、健太郎は心の底からホッとした。

ロビンは美しい。
それは百人いたら百人が思う事。
でも、妻がいる男達は、自分の妻が一番に違いない。
それはちゃんと頭で理解しているはずなのに、ジャスや舟がロビンを見る目がたまらなく嫌だった。
何なんだ? このイライラは?


「ケン、ここでいいよ。

それと、今日、ちゃんとケンの家に帰って来てね。
私、ご馳走を作って待ってるから」


健太郎はロビンを抱きしめたくなる。
でも、そんならしくない衝動にブレーキをかけた。


「ありがとう。
楽しみにしてるよ」