その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党



「二日後の午後三時に、私はこのカフェでロビンと会う約束をしてる。

あなたがロビンに会うとしたら、このチャンスしかないと思う。
偶然を装って、ロビンに声をかけて。
この日、私は行かないから。
行けなくなったって、しばらくしてからロビンに連絡する。

住所や連絡先は本人に聞いて。
上手くいけばの話だけど…ね」


健太郎は久々に胸の鼓動が高鳴るのを感じた。
感情のないロボットに生身の心を搭載されたみたいに。


「じゃ、私は明日でいいですか?
あ、明日、もし謙人さんと会えなかったら、そのお話はなかった事にします。
ロビンとの待ち合わせ場所は変更しますから」


抜け目ない…
でも、こんな風に強くなければ、あんな世界を生き抜いてはいけないのだろう。
逆に、ロビンの近くに心強い友達がいてくれた事に感謝しかない。


「それは僕に任せといて」


そう言い合って、僕らは連絡先を交換した。