ダメな訳……ないじゃん
私だって、祐とがいいよ
でも、現実は……
私は、顔を逸らした
「……それは、いつも聞いてるよ」
「……じゃあ、返事は?」
私は、祐をまっすぐ見た
そして……
「いつも言っている通り、私、誰とも付き合う気ないから」
「……そっか。でも俺、諦めないから」
そう言って、聖矢くんを抱っこしながら立った
「食材買って、帰ろう」
「……うん」
私も立ち上がった
祐
諦めなきゃいけないの
この恋は、許されないから
だから、どうか……
……私の気持ちに、ずっと気づかないで……
私はベビーカーを押して、祐は聖矢くんを抱っこして、食品売り場に向かった
「ベビーカーに乗せてあげなくてもいいの?」
「聖矢は結構敏感らしいから、ちょっとしたことでもすぐ起きるらしい」
「そうなんだ」
秋お姉ちゃん、怖いぐらいに用意周到だ
「俺は、大丈夫だよ」
私が考えていたことがわかったのか、そう言った
「そう?大変だったら、いつでも言ってね」
私は、笑って言った
「うん」
今のは、上手く笑えてたと思う


