「ほんと、祐くんが息子だったらよかったわ~」
とそこで、カンカンと音が聞こえてきた
「お母さん、やかん……」
「あぁ!」
私が言うと気づいたのか、慌ててキッチンの方に行ってしまった
やれやれと思いながら、時計を見た
「祐、そろそろ行かないと……」
「そうだね」
そう言って、私と祐は急いで食べて、家を出た
「いってきまーす」
「いってきます」
「いってらっしゃーい」
お母さんに見送られて、歩き出した
高校は、徒歩15分ぐらい
近い所にある
「美音」
祐が、急に真剣な顔で私を呼んだ
「何?仕事の話?」
祐は生徒会長で、私は副会長
大抵、祐が真剣な顔をして話す時は、仕事の話


