「お待たせ~」
そう言って、お皿を持ったお母さんが食卓に来た
「はい」
「ありがとう」
「ありがとうございます」
「いいのよ」
今、語尾にハートがあったような……
と、いつも感じていることを頭の隅に置いて、朝食を食べ始めた
「いただきます!」
「いただきます」
祐と私は、ほとんど変わらないタイミングで言った
「こうして見ていると、兄弟見たいねぇ~」
お母さんが、不意にそんなことを言った
祐の前になると、口調が甘くなるのもいつものこと
それ、昔からずっと聞いてる
祐がお兄ちゃんで、私が妹でしょ?
「美音が妹だなんて、恐れ多いです」
祐は苦笑いしながら、私を見て言った


