鈴花 side


同日、8時過ぎ


教室を覗いてみると、修が来ていた


他にも人がいたから、親しく声をかけることができなかった


「修平、ちょっと生徒会室に来て」


教室のドアから顔を出して、どこか冷めているように言った


「……あぁ」


修は、廊下に出て来た


「……行くか」


数分経って、生徒会室に着いた


「……鈴」


修は後ろから私を呼んだ


振り向くと、どこか申し訳なさそうに目を逸らした


「……修」


私は、修の目の前まで来た


そして、勢いよく腰を折った


「ごめんなさい!」


「え……?」


修は、動揺した声で言った


私は、体を戻した


「私の考えだけを押し付けて、全然修の気持ち聞かなかった。本当にごめんなさい!」


「……」


怒ってる……よね……


だって、修の気持ち聞かなかった


当たり前だよね


「……鈴」


呼ばれて、私はまっすぐ修を見た