「あ、私帰るね。今日昼からバイトなんだ」


「図書館でしょ?」


「うん」


「前から知ってたよ、陽菜のこと」


え?


また私の心臓がドキドキなりだす。


「いつも一生懸命本を運んでて、よく転びそうになってるでしょ?」


「う、うん」


それは本当にそう。


「ちっちゃい体ですっげぇたくさんの本を持ってさ。本が歩いてるみてー、って…」


「なによ、それ」


「キャンパスでも、あ〜本の子だ、って思ってた」


なんか恥ずかしくて


顔を赤らめる私をみて、陽斗はクスクス笑いながら


「でもよく黒田といるよね?」