途端、



陽斗の目から涙がこぼれたのに私はびっくりして立ちすくんだままだった。



「前、話した俺の恩人…なんだ」





パパ!





本当?





陽斗は、お墓の前にひざまづいて、手で拭いもせずに涙を流し続けていた。



そして、お墓にむかってゆっくりと話し出した。




「ゆぅさん。俺すげぇ迷ったんですけど、やっぱりチャンスにかけます。アメリカに行ってみます」




陽斗!



思わず手を口にあてた私の目からも涙があふれる。