クールな彼のベタ惚れ事情




「“友達”と会えなくて落ち込んでるはずなのに、学級委員として頑張ろうとしてるところ。一生懸命な姿に、俺は惹かれたんだろうね」

「え、と……向井くん?」


穏やかな声。
いつもと変わらぬ優しい表情。

けれど、その言葉が私を戸惑わせる。


「あ、じゃ、じゃあ今日は帰って、また後日この話しようか……!」

タイミングよく教室に着いたため、慌てて机の上に置いていた荷物を手に持った。

このまま向井くんと一緒にいるのはあぶない気がして。


「ま、また明日ね向井く……」
「友達って、久我のこと?」

「……っ!?」


まさか向井くんの口から久我の名前が出てくるとは思わず、咄嗟に足を止めて彼のほうを見てしまう。