カプっと耳たぶを噛まれた。
背中がゾクゾクする。
「ふっ......け、圭人......だめ......」
直ぐに離してくれた圭人は、私の顔を見て、固まった。
「っ......、なんて顔してるの?俺に襲われたい?」
圭人のせいで、身体に力が入らない。
襲われたいなんて、思ってないけれど、頭がぼーっとしてしまう。
「これ以上は、やばいな......」
圭人はそう呟いた後、私から離れて、ベットを降りた。
抱き締められていた手が離れて、少し寂しくなってしまう。
「ーー行っちゃうの?」
あれほど、もう少しペースを落としてゆっくりにして欲しいと思っていたのに、今は寂しくなっている。
私は、どうしちゃったんだろう。
圭人のせいでおかしくなっている。
「っ......、勘弁してーー」
圭人は頭を抑えて、そっぽを向いてしまった。
なにか、嫌われるようなことしちゃったのだろうか?
「はぁ......、わかったよ。これで許して?」



