自然とお姫様抱っこをする嶺亜くん。
体育祭の時もそうだったけど、やっぱりドキドキする。


そういえば。

「どうしてここにいるって分かったの?」


優しくバイクの後部座席に私を座らせる嶺亜くん。

私の質問に答えたのは直くんだった。


「颯馬が焦ってたよ。時間になっても来ないから」


あ。"家"に行く前に連絡してたから、心配してくれたんだ。


「それで、嶺亜に電話が来たんだよ」


電話?


「姉貴からだ」


次に口を開いたのは嶺亜くん。

嶺亜くんにお姉さんがいたんだ。


「お前"家"に来る前に女と話してただろ」


なんでその事知ってるの…?


「う、うん………え」

「倉崎 怜奈。俺の姉貴」


うっっそ!