速い。


相手が顔面にめがけて殴り掛かる前に、回し蹴りをする直くん。

パイプを振り回す男を悠々と交わし、隙をついてはみぞおちに1発入れる嶺亜くん。

肋骨が折れる音と同時に倒れる男。


金髪の男が最後の1人になるまではそう1分もかかってないであろう。

流石、日本一強いと言われる暴走族の総長と副総長なだけあって強い。


2人で金髪の男に迫るが、やっぱりクズはクズだから。ポケットからナイフを取り出して、私の首元に突き付ける。


「ッチ」

「はぁ…」


ナイフが出てきた事では無く。

そのナイフが私に向けられている事で、怒りがMAXになってる2人。